ふと思い出す
もう前のことだが、一緒にカラーの資格取得を目指して勉強していた人たちで旅行に行ったことがある。
その時、教えてくれていた先生の生徒さんで外国の女の子たちも連れて行っていいか…ということで、もちろん一緒に行きましょうとなり、総勢8人くらいで行った。
日本らしい所へ行きたいということで行き先は京都。
秋のちょうどいい頃で紅葉も見事だったが、人も多かった。
確かベトナムの女の子たち(当時10代後半~20歳前半位)だったと思う。
1つのグループとして回るには少し多い人数で、あのごちゃごちゃした京都を移動するのはなかなか大変だったけど、グループの中に面倒見のいい人もいたりして楽しく観光した。
お寺を巡って、買い物をして、甘味を食べて、幸運なことに本物の舞妓さんとすれ違うこともでき(これは日本人の我々も興奮しました)、夜までみっちり満喫した。
あの後、数回地元で食事などを一緒にしたような記憶があるが、最近はそもそもそのメンバーで集まることがなくなったので、ベトナムの女の子たちとも疎遠になっていた。
数年後に話を聞いた時は、一番最初に会った時の専門学校から大学へ編入したが、少しでも学費を稼ぐためにアルバイトにあけくれて、あまり学校に行けていないようだということだった。
でも国には帰りたくないので、なんとか日本で就職をしたいという話だった。
あれから何年か経って、今はもう年齢的に学校も卒業しているはずだが、今でも日本にいるのか、働けているのか、時々気になって思い出す。
直接のやりとりはないので情報が入ってこないのだが、外国人が日本で「普通」の生活を送るのは相当大変なようだ。
コンビニに行くとアジア人らしいネームプレートをつけた方がレジにいたりするけど、外国の方がバイトできる場所はコンビニやスーパーなどが多いように見受けられる。
しかも今、こんな状況でお店が休業するところも多い中で、日本人でさえ多くの人が解雇されているというのに、外国人の彼女たちが働けているのか、ちゃんと食べられているのか、ますます気になる。
直接の知り合いであれば、ご飯くらい食べにおいでよと言いたいけど、連絡先も知らないし、どこまで手を差し伸べていいものか分からない。
先生を差し置いて、あまりしゃしゃり出るのも嫌だし。
夢をもって日本へ渡ってきただろうけど、聞くたびに苦労しているような話で、安定した生計を立てることも難しいんだなと思った。
本当に困ればもう国へ帰るのだろうけど、それでもこちらの方が楽しいと言っていた彼女たちがもしまだ日本にいるならば、なんとか元気でいてほしいと思う。