不意うちの手紙
長い付き合いの観劇友達から手紙が届いた。
友達というほどキャイキャイした仲ではない。もっと落ち着いた付き合い。
同じ人を応援していて、楽屋待ち(出待ち)をしていた時たまたま隣にいた方だ。
もう15年くらいの付き合いだろうか。
最近は一緒に行くこともほとんどなくなってしまったけど、年賀状や季節の便りでつながっている。
落ち着いた雰囲気でおっとりした人だ。
私は周りから見るとせかせかした印象だと思うので、よくまぁ隣にいたとはいえ仲良くなったものだなぁと思う。真逆のタイプとも思う。
2年くらい前からその人に年賀状を出すのをやめた。
もうしばらく会っていなかったので、毎年書くコメントに苦戦していたのだ。
会っていない人ほど書くことに困る。(そんなことないですか?)
その方も私のそのことに気づいたのだろう。去年から年賀状が来なくなった。
でも実際にその人からの年賀状が来なかった時、すごく寂しく思ってしまった。
そこで、しばらく手紙も出していなかったので無礼を謝りつつ絵葉書を送った。
今回のことで、年賀状は会っている数で決まるものではないなと気づいた。
実は少し前から年賀状を出す人の断捨離をしていて、久しく会っていない人をバシバシ切っていったのだ。その中にその人も入ってしまったわけだ。
でも来なくて寂しいと思うんだったら、その人とはつながっていたいということ。
1年に1度「元気だよ」というやりとりがあるだけでもいいんだなぁと思った。
今回手紙が届いたのは、きっと私が葉書を出したからその返事をくれたのだろう。
でもくれると思っていなかったので、不意にポストに届いた手紙に嬉しくなってしまった。
むしろ、切ってしまって気を悪くしているのではと思っていたのだが、そんな様子もなく、いつもの穏やかな文面にホッとした。
今年は再びその人へ年賀状を出そうと思う。
そしてお互いが元気なうちにまた会いたい。